Vol.224 朝青龍よ、素晴らしい
千秋楽の結びの一番。
ぼくは一週間ほど前から楽しみにしていたが、もっと前から楽しみにしていた人も多いだろう。何年かぶりに見た素晴らしい取り組みだった。
過去にも書いているように、ぼくは朝青龍が死ぬほど好きなのだが、それだけにこの半年間の報道には注目したが、朝青龍が総スカンにされたどころか、時津風部屋殺人事件のほうが軽く扱われていたことは実に奇っ怪だった。
彼があれほど悪く言われたのは、弱い者の単なるひがみと、故障中にモンゴルでやったサッカーが上手すぎたからではないかと思うが、それはさておき今場所は朝青龍の真価が発揮される重大な場所だった。
朝青龍は素晴らしかった。
優勝こそ逃したものの13勝2敗は立派だ。あれほどの非難にさらされたなら、他の力士ならへこたれていたに違いない。
評論家の中には、朝青龍に「みぞぎ」を求める人もいたが、それはアホな意見だ。横綱にとって勝つこと以上のみそぎはない。相撲取りは政治家ではない。口先でごまかさず、強い相撲を取り、人々に熱い夢を持たせることが出来ればそれでいいのだ。
来場所こそ完全復活で本当の憎まれ役を完成してほしい。
松井政就
'08.1.28
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