Vol.232 箸の上げ下げまで文句を言われたら君ならどう思うか? 〜朝青龍に向けられる嫌がらせ〜
朝青龍がハワイでカメラマンに暴言を吐いたとして、再びつるし上げられている。 「朝青龍を非難する紙面」では、彼が怒った理由として、「アロハ姿を無断で撮影されたから」というもの。
朝青龍が怒るのはごく当たり前のことである。百歩譲って仮に彼が本当に暴言を吐いたとしても、 誰だって無断でプライベートの姿を撮影されれば怒る。カメラマンは、さも自分は正しいことをしていて、さも自分が被害者であるようにコメントしていたが、ハッキリ言って逆さまである。 相手が朝青龍だからその程度で済んでいるのだ。
もしカメラマンがそんなに自分が正しいと言うなら、夜の新宿歌舞伎町のアングラクラブ前で待ち伏せし、出てきた客を無断で撮影してみるといい。「死ね、ばかやろう」程度で済むかどうか、身を持って思い知るだろう。
そもそも今回の話は、一体朝青龍のどこが悪いのかスタートの時点から疑問である。 アロハはハワイの正装だ。沖縄でいえばかりゆしだ。沖縄サミットで各国の首脳がみなかりゆしを着たのは誰でも知っている。
朝青龍はハワイに行ったからハワイの正装をし、帰国する時はちゃんと着物に着替えていた。 一体何が問題なのだ? 外国に行った時にその国の正装すらしてはならないという規則があるなら、その規則が間違っているのだ。
今回朝青龍が怒ったという件は、いわば、普通に機嫌よく散歩していただけの犬をいきなり棒きれで叩いたら吠えたといって、保健所へ送れと騒いでいるようなものだ。どうみたって棒きれで叩いた方が悪いと思う。なのに朝青龍が悪いと報道されるのは一体なぜなのかさっぱりわからないし、引退しろと言っていた評論家は先に自分が引退すべきだろう。
ぼくは思う。
朝青龍だって人間だ。年を取っていつかは引退する時が来る。その頃になって、この1年余り続けられた朝青龍への不当なバッシングを思い出し、人々はどう感じるのだろうか。
松井政就
'08.2.28
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