Vol.236 高橋選手の失速と小出監督 〜師弟関係って何だろう?〜
名古屋国際女子マラソンが5q地点を過ぎた頃、高橋尚子選手が後退しはじめた。 かつてと違って筋ばった脚の筋肉、小さくなるストライド、そしてうつむき加減の目線から、どこか調子がおかしいと感じた人は多かったと思う。
間もなく中継画面に小出監督が登場し、高橋選手が不調であるという見解を明らかにした。
その後、他の選手たちについて触れた後、やっている選手は大変だが見ている人にはこんなに面白いものはないという趣旨のことを言って、笑ってコメントを終えた。
ぼくはやや違和感を持った。
小出監督は高橋選手と切っても切れないほどの師弟関係だった。その強い絆でシドニー五輪では金メダルを獲得した。 だが、かつての愛弟子に対する愛情を、昨日の発言の中から見つけることは出来なかった。
松井政就
'08.3.10
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