Vol.243 マクドナルド 〜恐怖のメガマック〜
台風のような強い風に、差していた傘が盃のようになってしまい、緊急でマクドナルドに駆け込んだ。
コーヒーだけのつもりが、ちょうどお昼時だったので、何か注文しないと悪いと思い、初めてメガマックを注文した。さかんにポテトを含めたセットを奨める店員に、「コーヒーとメガマックだけでいい」ときっぱり断り、480円だか490円を払った。
まず驚いたのはコーヒーだ。
マクドナルドのコーヒーとは、これまでただの黒いお湯だとしか思えなかったのだが、近頃始まったプレミアムローストというのは、やっとコーヒーの味がした。
しかし、困ったのはメガマックだ。初めて買ってみたが、箱から取り出してみて、一体どうやって食えばいいのかとおろおろした。隣の席ではガキがカバのように口を大きく開けて噛みついている。顎が一度外れたことのあるぼくには、恐ろしくて真似できない。 誰か他の食べ方を知らないかと見回すと、高校生が上下半分に分けて食べていた。
何だ、そうやって食べればいいのかと上半分を食べたら、それだけで腹一杯になってしまった。 ビッグマックにすべきだったと反省しながらもう一度隣を見ると、ガキの顔じゅうに付いたマヨネーズをママが拭いてやっていた。
松井政就
'08.4.9
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