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Vol.299 馬券とは天国と地獄の往復切符か 〜謎の福島記念万馬券的中〜
マイルチャンピオンシップを翌日に控えた土曜日のこと。「三連休を競馬漬けにしよう」と競馬場へと誘われたが、あいにく仕事の山。三連休全ての日に競馬があるとは天国のような週末だと思っていたが、迎えてみれば地獄のような三日間となった。
午後になると競馬場組から的中の電話が相次いだ。悔し紛れに「10レース(銀嶺ステークス)はブイチャレンジだ」とハッタリをかますと何と1着。しかも万馬券である。あれほどしつこかった自慢の電話がピタリと止んだ。
仕事の疲れが万馬券で解消され、翌日のマイルは勝負と決めた。しかし本命馬券じゃ面白くない。ここは大穴と、相性抜群の佐藤哲三マイネルレーニア(4番)と天才ルメール(14番)との大万馬券で勝負したところ、4−14はよもやの「逆馬単(=ドンケツとブービー)」。
どうせ外れるならこの方がいいと負け惜しみを言い、再び仕事の山にかじりついていると、いつの間にか翌日になっていた。
月曜日の朝10時。さあ寝るぞと思っていると、競馬場組から「起きたか? これから競馬に行こう」という電話。
「バカ言うな。これから寝るところだ」と電話を切り一眠りした。ところが目が覚めるとすでに夕方の3時になっている。慌ててテレビを付けると福島記念は発走間近だった。
もちろん少しは研究した。しかし時間切れとなり、すっかりヤケクソになったぼくはマイルCSと同じ馬券を買ったのである。
ところが世の中何が起きるかわからない。
結果は何と4番が勝ち、14番は3着に入り、3連複4−13−14が当たってしまったのだ。
馬券とは、まるで「天国と地獄の往復切符」である。
<福島記念 489倍的中!>
今年は年を越せないかと思っていたが、これでお餅が買えそうだ。
松井政就
'08.11.25
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松井政就(まつい・まさなり) 作家。中央大学早退。主な作品『賭けに勝つ人 嵌(はま)る人』(集英社新書) 『NO.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』 『経済特区・沖縄から日本が変わる』 『ディーラーホースを探せ』(光文社) 『神と呼ばれた男たち』等。作品作りの傍らカジノプレイヤーとして海外を巡るほか、ビジネスコンサルタント、大学講師などを務める。
http://tjklab.jp/ |
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