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Vol.314 あの時代は戻って来ないのか? 〜ピンポンダッシュで逮捕された少年〜
本日2/3付の京都新聞の記事を見て、
「あれが今の時代ならオレも逮捕されたのだろうか?」
と思う記事があった。以下は京都新聞からの引用だ。
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『ピンポンダッシュ 少年を書類送検へ
迷惑条例違反容疑で下鴨署』
他人の家の呼び鈴を押して逃げる「ピンポンダッシュ」を繰り返したとして、下鴨署は、3日にも京都府迷惑行為防止条例違反(押しかけ行為)の疑いで、京都市左京区のアルバイト少年(18)を書類送検する方針を固めた。同署によると、「ピンポンダッシュ」の行為をこの条例で立件するのは初めて。(以上、京都新聞から抜粋引用)
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これを読んでぼくはじっと考え込んだ。なぜなら小学生の頃、毎日のようにやっていたからだ。ぼくだけではない。友達もやっていた。下校時の日課のようなものだった。時々全校朝会で「学校からの帰りがけに他人の家のチャイムを鳴らしてはいけません」と校長先生にしかられた。
だが、通学路沿いの家の人たちも、毎日のことに馴れっこになっていて、下校時間にチャイムが鳴っても、どうせイタヅラだとして出て来なかった。のどかな良い時代だった。
記事によれば、少年は知り合いの中学生の女の子の家のチャイムを「用事もないのに」押して逃げ、その家に迷惑をかけたことが逮捕理由だというが、実は用事がありありで、その子を好きだったからでないのか。 相手に迷惑をかけてはいけないが、もし、かまって欲しい余りに、その子の家のチャイムを鳴らしてしまったと考えると、多少、せつない気分になる。18歳なら、18歳なりの大人の方法もあっただろう。
小学生の頃、好きな子の顔を見たくて、その子の家の前の畑に座り込んでいたら、その子の母親に気づかれ、「今日は遅いからまた明日遊びに来なさい」と言われたことを思い出した。今ならストーカーだとして逮捕されたのかもしれない。
松井政就
'09.2.3
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松井政就(まつい・まさなり) 作家。中央大学早退。主な作品『賭けに勝つ人 嵌(はま)る人』(集英社新書) 『NO.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』 『経済特区・沖縄から日本が変わる』 『ディーラーホースを探せ』(光文社) 『神と呼ばれた男たち』等。作品作りの傍らカジノプレイヤーとして海外を巡るほか、ビジネスコンサルタント、大学講師などを務める。
http://tjklab.jp/ |
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