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Vol.343 日本語でしゃべる人に投票しよう 〜横文字政治断固拒否〜
今日は友達が主催する夏祭りで、どうやら徹夜で飲むことになるようだ。ぼくは目が悪く、コンタクトをしているのだが、徹夜をすると夜中に目がしょぼしょぼしてしまうため、メガネを持参しなければならない。
だけど、ぼくのメガネはド近眼用ビン底メガネで、加藤茶のようなやつであるため、かけるたびに余興だと思われて困っている。
そんなことはどうでもいいが、選挙が近づき、各党がののしり合いをしている。毎度の事なので慣れたが、今度の選挙でぼくの選ぶ基準は、その議員が、本当に人々にわかりやすい政治を心がけているかどうか、という点だ。
具体的に言えば、その人のしゃべる言葉が、ぼくが理解できなければその時点で投票しないと決めている。
その一例が、やたらに使われる外国語だ。
どうみたって古い日本人にしか見えない自民党の某大臣は、財政に関する会見で「シーリング」という言葉や「プライマリーバランス」という専門用語を連発していた。ぼくにはそんな横文字は呪文と同じ。猫のニャーやイヌのワンと同じで、全く意味をもたない。大事なことはちゃんと誰にでもわかる日本語でしゃべるのが、政治家としての基本中の基本。そうした専門用語を、畑でネギをしょっているじいさんやばあさんがわかるわけがない。
いや、中には優秀なじいさんばあさんもいるだろうが、少なくともぼくのじいさんばあさんは絶対にそんなことはわからない。でもそうした人を切り捨てずに、この国で平和に暮らせるようにすることが、政治家の使命のはずだ。
本当に人々を大事にしようとしている議員なら、そういう言葉は使わずに、日本語でわかるように話すはずだ。
では、マニフェストという言葉はどうか? これだって何のことだかわからない。公約とどう違うのかと思うが、聞けば、小泉純一郎が「公約を破って何が悪い!」と開き直ったことで、いよいよ公約とは破ってもいいものという先入観が出来上がってしまったことで、使えなくなったらしい。
だからといって、マニフェストと言い換えたところで、破ってしまえば結局同じだ。
自民党の出した10年後に収入を100万アップさせるなんてマニフェストを、一体誰が信用するというのか?
それはまるで、いま8歳の小学生が「10年後は甲子園で優勝して巨人のエースになります」と言うのとどっこいどっこいだ。
もう何十年も政権をとってやってきて、悪くなる一方で、それを選挙のたびにごまかしてきた政党に、そんな大それた計画を10年で実現できるとはぼくには思えない。
とにかく、今度の選挙では、ウソをつかず、ぼくにでもわかるちゃんとした日本語で話せる人を応援しようと思っている。
松井政就
'09,8.3
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松井政就(まつい・まさなり)
作家。長野県下伊那郡阿智村立会地小学校早退。
主な作品:
★『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社プラスアルファ新書) ★『賭けに勝つ人 嵌(はま)る人』(集英社新書) ★ 『NO.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』 ★『ディーラーホースを探せ』 ★『経済特区・沖縄から日本が変わる』(以上、光文社) ★『神と呼ばれた男たち』等。 作品作りの傍らカジノプレイヤーとして海外を巡るほか、ビジネスアドバイザー、大学での講師などもたまに務める。
http://tjklab.jp/ |
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