|
Vol.364 女王はここで本気で走る 〜エリザベス女王杯〜
女王を巡る戦いとして世界で最も注目されているのが浅田真央選手とキムヨナ選手のフィギュアスケートだろうが、競馬の世界も女王の座をかけた熱い戦いがある。 エリザベス女王杯だ。
昨年まで、ダイワスカーレットとウオッカという2頭の女傑が日本の競馬を席巻していたが、ダイワが引退し、ウオッカにも秋風が吹き、新しい女王を求める気持ちが渦巻いている。
一部のマスコミは、春の2冠馬ブエナビスタは札幌記念で能力の限界を示し、秋華賞で負けた上、進路妨害で3着に降着するなど運もないと書いていたが、ぼくはその正反対の考えだ。
まず札幌記念の時にも書いたが、ぼくはブエナビスタは最初から凱旋門賞には向かわない可能性もあると思っていたし、そもそも札幌記念程度に本気を出して故障でもしたら何にもならないから、あれがブエナの実力とは全く思っていない。
さらに秋華賞を負けたことだが、内で包まれてしまって、直線半ばを過ぎた頃にようやく外に無理に出し、ゴール板では鼻差の接戦。エリザベスではあと200m延びるのだから、もっと強さを発揮できるはず。
ところが世間の評価は下がっている。
馬の調子も絶好、騎手も絶好、コースも向いている。 それを、運がないというような根拠で軽視されたなら、マークも薄くなるし、乗りやすい。
つまり、不安視されている今回こそ、ブエナビスタの強さを出せる舞台だとぼくは思う。
◎ブエナビスタ
松井政就
'09.11.14
|
|
松井政就(まつい・まさなり)
作家。長野県会地小学校早退。
主な作品:
★『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社プラスアルファ新書) ★『賭けに勝つ人 嵌(はま)る人』(集英社新書) ★ 『NO.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』 ★『ディーラーホースを探せ』 ★『経済特区・沖縄から日本が変わる』(以上、光文社) ★『神と呼ばれた男たち』等。 作品作りの傍らカジノプレイヤーとして海外を巡るほか、ビジネスアドバイザー、大学での講師などもたまに務める。
http://tjklab.jp/ |
|
|
|