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Vol.426 負けず嫌い 〜突然のニーハオ〜
ふとんの悪臭事件に続き、今度は銀座線のホームで倒れた。理由は悪臭ではなく、ひどい熱中症のせいだったのだが、熱が38度を超えてしまい、コラムを更新する体力も無くなっていた。
丸一日休んで、やっと治った。(なので久しぶりの更新)
そんなところに友人から食事に誘われた。
指定のバーベキュー店に行くと、韓国人の店員が、覚えたてのような日本語でしゃべりながら一生懸命焼いてくれた。
「モウスグ ヤケマス」
そこで、ぼくもうろ覚えの韓国語で
「ダンシネ イルムン ムーアッ、イムニカ?」(あなたのお名前は何ですか?)
と、聞いてみた。(合っているかどうかは知らないが、殆どこれしか知らない)
すると、名前を答えてくれ、「オキャクサン ハングル シッテイルンデスネ」
「これしか話せないよ」
「ドコデ ナライマシタカ?」
「大久保の焼き肉屋で教えてもらったよ」
店員は一週間前に日本に働きに来たばかりで、日本人の友達が一人もいないという。
じゃあ友達になろうと、電話番号を交換し、握手していると、それを見ていた友人が突然、
「ニーハオ」
と言った。
悲しいくらいウケなかった。
店員は残念そうな目で見つめていた。
そういえばこの友人は大変な負けず嫌いだったことを思い出した。だが、その負けず嫌いが、昔からちょっと方向が逸れていた。
以前も会社でモメた相手の机に「便所」という張り紙をしたことがあった。
今回の「ニーハオ」はともかく、あの「便所」という張り紙が一体どういう意味だったのか、今だに謎である。
松井政就
'10. 8. 8
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松井政就(まつい・まさなり)
作家。長野県阿智村会地小学校早退。
主な作品:
★『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社プラスアルファ新書) ★『賭けに勝つ人 嵌(はま)る人』(集英社新書) ★ 『NO.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』 ★『ディーラーホースを探せ』 ★『経済特区・沖縄から日本が変わる』(以上、光文社) ★『神と呼ばれた男たち』等。 作品作りの傍らカジノプレイヤーとして海外を巡るほか、ビジネスアドバイザー、大学での講師などもたまに務める。
http://tjklab.jp/ |
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