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Vol.468 信じる者は救われないのか? 〜何事も自己責任のオークス〜
大暴落した東電株主を救済するとかしないとかいう話が政府内で出ていたが、「そんなことトンデモナイ、許せない」と、日本橋の居酒屋でヨッパライが叫んでいた。
ヤツはいつも安い酒ばかりを飲んでいるのだが、そのワケは競馬で負けているからだ。
しかしヤツは言った。「俺は自己責任で賭けているんだ。勝つも負けるも自分の判断。それがちゃんとした大人だ」
ヤツがちゃんとした大人かどうかはともかく、「損した東電株主を保護しろ」なんてトンデモナイ話。そんなの、競馬で負けて「金返せ!」と言っているオヤジ以下だ。東電を駄馬とは見抜けず買った人は、自分の目が節穴だったと諦めるしかないだろう。
そもそも株は最大のギャンブルだ。
企業の活動支援だのときれい事を言っているヤツほど、ちょっと利益が出たらすぐに売ってしまう。しょせん、金儲けのためでしかないからだ。
「企業の活動をサポートしてきたんだから保護される権利がある」なんてのは、聞くも無惨な言い訳だ。
馬券で負けた人はそんな図々しい言い訳はしない。
「たまには勝つ馬を教えろ」と、JRAに食ってかかる程度だろう。
ところで、JRAはオークス前日に怪しい暗号を出してきた。
メインレースの8枠に、去年のオークス1着同着騎手を並ばせたのだ。
一見すると明日のオークスを教える暗号に見えるが、ちょっとあからさま過ぎる。信じるか信じないかは自己責任だろう。
松井政就
'11. 5. 21
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松井政就(まつい・まさなり)
作家。会地小学校早退。
主な作品:
★『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社プラスアルファ新書) ★『賭けに勝つ人 嵌(はま)る人』(集英社新書) ★ 『NO.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』 ★『ディーラーホースを探せ』 ★『経済特区・沖縄から日本が変わる』(以上、光文社) ★『神と呼ばれた男たち』等。 作品作りの傍らカジノプレイヤーとして海外を巡るほか、ビジネスアドバイザー、大学での講師などもたまに務める。
http://tjklab.jp/ |
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