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Vol.495 やり直しのシンガポール 〜新しいカジノ〜
先週までシンガポールにいっていた。
今回はやり直しの旅だった。というのは、494号で書いたように、前回行ったのが3月11日で大震災が起きて取材半ばで帰国したからだ。
シンガポールは開発が急ピッチで進められていた。
湾岸地域は香港同様の超高層ビルが立ち並び、先端部にはカジノ。年明けには地下鉄がカジノの下に伸び、ひとまずの完成を迎えるが、周辺地域でも高級マンションの建設が相次ぎ、過去の原型をとどめないほどの変貌が続いている。
カジノでは日本人ビジネスマンが夢中になっていた。ゲーム中に何度も携帯が鳴り、仕事の話を大声でしながら賭けていた。景気よくチップを張り、小さく賭けた時は当たるのに大きく賭けた時は外れていた。
テーブルで電話するのは禁止されているのだが、ディーラーが不慣れなために、注意しそこねているだけなのだ。ブラックジャックではディーラーがしょっちゅうルールを間違えるので、つい注意してしまった。
出来たてのカジノというのはまだまだちぐはぐだ。
フロアマネージャーと話をすると、カジノの無かった島に一度に巨大カジノを2つも作ったために、大変な人材不足なのだそうだ。日本にもカジノを作ると国会議員が燃えてはいるが、常にPTAや婦人会の反対に遭い、出来るかどうかはかなり怪しい。
実は、カジノを怖がる人は実態を知らずに先入観で怖がっているだけだ。とりわけ、セントーサ島に出来たワールドリゾート(カジノ)セントーサは、ユニヴァーサルスタジオの中にパビリオンの一つとしてカジノがある。一度見れば、それが危険だとか犯罪の温床だとかいうレベルではないことがわかるのだが、カジノを嫌がる人はまったく耳を傾けてくれない。
何かいい方法はないものか。
松井政就
'11. 12. 26
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松井政就(まつい・まさなり)
作家。会地小学校早退。
主な作品:
★『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社プラスアルファ新書) ★『賭けに勝つ人 嵌(はま)る人』(集英社新書) ★ 『NO.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』 ★『ディーラーホースを探せ』 ★『経済特区・沖縄から日本が変わる』(以上、光文社) ★『神と呼ばれた男たち』等。 作品作りの傍らカジノプレイヤーとして海外を巡るほか、ビジネスアドバイザー、大学での講師などもたまに務める。
http://tjklab.jp/ |
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