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Vol.526 JRAは親切だ
〜ポスターで教えてくれた有馬の勝ち馬〜
有馬記念が終わった。
ぼくの本命はステイゴールド産駒のゴールドシップだった。この馬がおなじくステイゴールド産駒のオーシャンブルーを引き連れてゴール板を駆け抜けた時、ぼくはJRAの親切さに感謝した。
JRAの有馬記念ポスターは下記のものだった。これをウインズで見た瞬間、有馬記念はゴールドシップが勝つんだなと思った。
背景が一面「金箔」で、そこに書道家の「紫舟」さんが書いた有馬記念の大文字。その下に印の「舟」まで押してある。
金+舟=「ゴールドシップ」を買いなさいとJRAは教えていたのだ。
こうしたものを笑ってバカにするのは簡単だ。 しかし、かつて4兆円もあった売上げが2兆円台に下がり、不況のあおりをもろに受けているJRAは、こうしたヒントに気づいてゴールドシップを買った素朴なファンを騙すようなことはしないはずだとぼくは思った。
不況でみんななけなしの金で競馬をする。そんな人が、これだけ「金」を連想させるJRAのポスターを見てゴールドシップを買ってもし来なかったら、騙されたと思って二度と競馬をしなくなる。JRAはきっとそれをわかっていたはず。
そう思い、ぼくも◎ゴールドシップで勝負した。
結果は、JRAの言った通り、ゴールドシップが圧勝し、2着にもステイゴールド産駒が入った。
JRAはとても親切だと感謝した有馬記念だった。 当たった方、おめでとう。
2012. 12. 24 松井政就
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松井政就(まつい・まさなり)
作家。会地小学校早退。
雑誌記者、AVメーカーの事業プランナー、カジノプレイヤー、大学の講師、国会議員のスピーチライターなどの経歴をもつ。
・新聞・雑誌の連載に『競馬と国家と恋と嘘』(夕刊フジ)、『神と呼ばれた男たち』『パラダイスを探せ』『羅紗の女神』ほか。
・単行本に『賭けに勝つ人嵌る人』(集英社)『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社)『No.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』『経済特区沖縄から日本が変わる』『ディーラーホースを探せ』(光文社)『WHY
SHE IS SPECIAL?』『絶対に彼女には読ませたくない本』などがある。
http://tjklab.jp/ |
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