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松井政就の週刊日記 『よく遊び よく賭けろ』
Vol.534 もしも浅田真央がいなかったら日本はどんな国だっただろう?


浅田真央さんがソチ五輪を区切りとして引退する考えであることを表した。
それはフィギュアスケートの一選手の引退にとどまらず、はかり知れない影響を日本全体に与えるものだ。

浅田さんがシニアに上がる前と後とで、フィギュアを取り巻く環境のみならず、社会全体が激変した。リンクで見せる彼女の笑顔が国民全体に伝播し、彼女の 涙が国民全体を悲しませた。かつて、これほどまでに国民から愛されたスポーツ選手はいなかった。

「強い選手はたくさんいる。
人気のある選手もたくさんいる。
しかし、その人の喜びが自分の喜びとなり、その人の悲しみが自分の心に深い悲しみを与えるほど唯一無二の大切な人として愛された選手は浅田真央しかいない」


真央さんのお母さんと生前にやりとりした手紙の中で、ぼくはそう言わせていただいた。真央さんのおかげで数え切れないほど多くの人が救われ、生きる希望を持つことが出来ている。ぼくは本心からそう感謝の気持ちを伝えた。

もしも浅田真央さんがいなかったら、日本はこの数年間どんな国だっただろう。
そして浅田真央さんがリンクから姿を消し、戦う姿を永遠に見られなくなったならば、日本はどんな国になるのだろう。

2013. 4. 14






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