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Vol.535 復活のダービー
武豊がついに復活した!
しかもダービーという最大の舞台での復活だ。
ついでにぼくも復活した。
春G1では苦しめられていたが、ダービーでようやく一矢報いることができた。
ところで、苦しみ続けた春G1の最中、G1と並行してぼくはもう一つの研究をしていた。それは徹底的な穴の研究だ。穴というと、つい配当に目がくらんで3連単を買いたくなるが、やっぱりコンスタントに当てるのは難しい。そこで考えたのが馬連かワイドでの徹底的な穴狙い。
しかしこの法則には問題があった。条件を満たすレースが一日にせいぜい1〜2レースしかないことだ。しかもたいていメインではない地味なレース。
その上、心情やカンという競馬の楽しみをすべて排除し、法則(計算)から出てきた馬だけを、心を鬼にして買わなければならない。買いたい馬を買えないというのは実際にやってみると苦行に近い。
ダービー前日(5/25)の東京競馬で該当レースは12Rだけ。しかも法則から出てきたのは2番7番10番の3頭で、それぞれ10、4、12番人気という人気薄ばかり。
いくら法則から出てきた馬とはいえ、こんな人気薄ばかり来るわけないと思い、やめようかと思ったが、せっかく研究したのだからと、締め切り直前にケチって100円だけ買ってみた。
それが下記の馬券。
ワイド 2-10 1万8,650円
ワイド7−10 4,260円
ワイド2−7 3,940円
何と本当に来てしまったのだ。
レースを見て唖然とし、どうして3連複や3連単も買わなかったのかと地団駄踏んだ。買っても3連複で100円、3連単で600円しかかからないのだ。
しかし考えてみれば、この方法は3連単などを買わないかわりに馬連やワイドで穴を狙うために編み出したものだ。人生は何とも皮肉なものだ。
来週もこの方法でチャレンジしてみたい。
2013.5.27 松井政就
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松井政就(まつい・まさなり)
作家。会地小学校早退。
雑誌記者、AVメーカーの事業プランナー、カジノプレイヤー、国会議員のスピーチライターなどの経歴をもつ。
・新聞・雑誌の連載に『競馬と国家と恋と嘘』(夕刊フジ)、『神と呼ばれた男たち』『パラダイスを探せ』『羅紗の女神』ほか。
・単行本に『賭けに勝つ人嵌る人』(集英社)『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社)『No.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』『経済特区沖縄から日本が変わる』『ディーラーホースを探せ』(光文社)『WHY
SHE IS SPECIAL?』『絶対に彼女には読ませたくない本』などがある。
http://tjklab.jp/ |
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