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Vol.542 エヴァンゲリオン展
松屋銀座で開催中のエヴァンゲリオン原画展に行ってきた。
エヴァンゲリオンファンの端くれとして、開催初日に行かねばと、張り切って松屋まで行くと、すでに下の階にまで長い行列が出来ていた。この後ろに並んだんじゃ、どれだけ待たされるのかと思いきや、彼ら彼女らはすでに見終わってエヴァンゲリオングッズの買い物をする列だと言われ、二度びっくり。
会場には3,000点にも及ぶ原画が展示され、ファンは目を皿のようにしていた。みんなそれぞれに気に入った場面で立ち止まり、友達同士でああだこうだと楽しそうに話している。会場内は大混雑なのだが、みんな譲り合って、後から来た人も見られるように気を遣っていた。
同じ混雑でも電車の中とはえらい違いだと思った。
電車の中では殺気だったオヤジや、何が不満なのか常に文句を言いたそうなオバサンがいるが、エヴァンゲリオン展にはそんなのは一人もいない。
「でもそれは、オジサンやオバサンが来てないからだ」と言われそうだが、そんなことはなく、オジサンオバサンもたくさん見に来ているのだ。しかも、杖をついたおばあさんが、たぶん孫だと思われる女の子と一緒に来て、絵を説明してもらっていた。
こんな年寄りまでファンがいるとはさすがエヴァンゲリオンだと感動して話しかけると、おばあさんは大変なパチンコファンらしく、パチンコでエヴァンゲリオンをやって以来、すっかり気に入ってしまったのだという。
ぼくも時々パチンコ屋に行くのだが、そのわけは、何を隠そう、そのおばあさんとおんなじで、エヴァンゲリオンの戦う映像を見たいからなのだ。パチンコをやりたいわけではない。他人が打っているエヴァンゲリオンの戦いのシーンが見たいだけなのだ。先日はパチンコ屋の店員に、見ていると邪魔だと注意されたばかり。
ぼくにはもう一つ目的がある。新型のエヴァンゲリオンのパチンコ台には綾波レイの大きなフィギュアが付いている。1年か2年たって台を交換する時に、その中古の台をもらおうかと考えているのだ。
でも、打たないで見ているだけの客にはくれっこないとも思っている。今後どう作戦を立てるかだ。
2013. 8. 12 松井政就
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松井政就(まつい・まさなり)
作家。会地小学校早退。
雑誌記者、AVメーカーの事業プランナー、カジノプレイヤー、大国会議員のスピーチライターなどの経歴をもつ。
・新聞・雑誌の連載に『競馬と国家と恋と嘘』(夕刊フジ)、『神と呼ばれた男たち』『パラダイスを探せ』『羅紗の女神』ほか。
・単行本に『賭けに勝つ人嵌る人』(集英社)『ギャンブルにはビジネスの知恵が詰まっている』(講談社)『No.1販売員は全員フツーの人でした。でも、売上げ1億円以上!なぜ?』『経済特区沖縄から日本が変わる』『ディーラーホースを探せ』(光文社)『WHY
SHE IS SPECIAL?』『絶対に彼女には読ませたくない本』などがある。
http://tjklab.jp/ |
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